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G2005-70 Timeout

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【タイムアウト】 (1)(2)

(3)



 「少しお待ちください」
こんなところに部屋があったのか、というような通路の脇に。一応、一般開放されている場所とはいえここは軍の施設である。
「へぇ…洒落たことしてくれんな」という相棒に
(ジェームズさん……)
と目でたしなめて。行動は、すべて記録されていると思っておいた方が良い。
うかつなことはいえないのだと、自覚してもらわなければ。
すぐに察したのか、彼はわざとリラックスした風を装って、ニヤニヤし始めた。
まったくもう。……度胸だけはたいしたものだわ。私だって……何度もこのあたりに遊びに来ていた私だってドキドキしているのに。
 そうとは見えない扉から現れた人を見て、祐子は驚いた。
 現れたのは、まさか、絶対に予想できない相手だったからだ。
(ユキさん……)
古代ユキだった。

 平時は、防衛軍中央病院の研究室に勤めながら、科学局の真田長官の許にいる。
だが、もともとは母・晶子の上司に当たる人だ。
防衛軍に機密事項が増えた時や、エマージェンシーの際。つまり地球に緊急事態が起これば、長官の側近として動くことも、古代や真田の秘書および主計官として動くこともできる女性。
なによりも母たちと異なるのは。この人は女性ながらも一級の戦士であったことだ。
戦艦に乗り、生活班長として隊員を統べながら、銃を持ち、コスモ・ゼロを駆って現在は夫である古代進と共に戦った女性。
 だから……(ユキさんが戻っているということは――けっこうな事態なんだわ)

 隣に立つジェームズは、きょとんとその女性を見つめている。
 それはそうだ。古代ユキといえば――その顔は一般的には知られていなかったが、防衛軍内では女神のように言われていた人。初めてその姿を目にすれば10人が10人とも平常心ではいられないほど、美しい。
40台を過ぎた今も、その容色はさほど衰えたとは思えなかった。
(だれなんだ――?)
とこっそり訊ねられるが、ひそひそ話をすることもできない。
しかも。
驚きがきっと顔にも態度にでも出てしまっただろう祐子に比べ、ユキは顔色も変えず、まっすぐに2人の記者を見ていた。
「お座りください」
涼やかな声。
「あまり時間はありませんが――いくつかのご質問になら答える用意があります」
 硬いソファに棒を飲んだように座って、ジェームズが。
「まず、お名前を」
「……今さら隠しても仕方ありませんわね」一瞬の躊躇の後。「地球防衛軍本部特務科特別秘書官、古代ユキです」
え、とジェームズは椅子から転げ落ちそうなほど驚いた。
それでも名刺を出し自己紹介する。
「アース通信社、記者の蒲生ジェームズ=武。…こちらは新米記者ですが、黒崎祐子です」
「そちらの方は存じあげているような気もしますけどね」くすりと祐子を見て。
…ユキさんも大概、人が悪い。
「……蒲生と共に、この件を担当させていただきます。よろしくお願いします」と頭を下げて。
 さっそくですが。とジェームズはメモを取り出す。

 録音も撮影も禁止だと言われた。それはそうだろう。これまでもユキは決してマスコミに顔を晒したことはない。教科書にも写真も載っていない。…幻の女神だったのだから。
それは個人情報というだけではない。秘書官/看護師/科学局の技官。
どれをとっても、著名になってしまってはあまり嬉しくない職業。
その分は夫の進が一手に引き受けることになってしまった。ましてや相棒だった島大介亡き後は。

 いくつかの質問をすることができた。
だが、そのためだけに呼ばれるほどのものとは思われない。
「だがね」とジェームズは言う。
「これ自体はたいした追加情報じゃないんだ。だけど“つなぎ”が大切だ――ここからどう攻めるか、だぜ」
そう前に言っていたなと。

 では、とユキは立ち上がって。
 帰り際に向こうから手を差し出した――左手。軍人に戻ったなとわかる所作。
その手を握った途端。
(え?)とその違和感に――。
 ともかく出ようとそそくさと辞した。

 外へ出てから2人で街灯の影に隠れて見た。
「メモよ」
「いまどきアナクロな」
「すごいシークレットかも」
「ともかく編集長ボスに」
 体よく編集長とユキさんに利用されたような気がしないでもない。祐子なら、
不自然ではないから。
渡されたメモには。
《20時、家へ――編集長と。食事にでもいかが》
と書かれてあった。
「これって、俺も行っていいのかなぁ」
「さぁ――」
「遊びに来るフリしろってことでしょ」
「編集長に話してみるか」
「そうね」

 ということで、相原祐子に戻って。
 久しぶりに古代家を訪ねることになり。…遊びに行くフリったって。この時期訪問するなんての自体が不自然だ。
編集長には「よくやったな」と言われ。蒲生は、個人的には行きたくて仕方ないらしい――古代進の自宅なんて……めったに拝めるものじゃないから。
ミーハー心だけでも行きたい…としばらくネバっていたが。「今回は諦めろ」と言われて渋面を作った。
 「いいんじゃないでしょうか」
と言ったのは祐子で、その途端、ジェームズは感謝の面持ちで後輩を見る。
「ボスと私だけだと、どうみたって仕事、って感じだけど。ジェームズさんにはBFのフリでもしてもらって……だってまさか軍関係者には見えないし」
だが、どうみたってマスコミ臭を消せる二人ではない。
 というか。彼の粘り勝ちで、3人で古代の家を訪ねることとなった。

[続く…]
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